いつの間にか、眠ってしまっていたらしい。
 トラックの中、朝の冷え込みで悠は目を覚ました。
 鶏であるおかげか、目覚めはすっきりしている。辺りを見回すと、他の皆はぐっすりと眠っていた。澪亮などは、寝ながら天井付近をふわふわと浮遊している。
「ハッヒフッヘホ〜♪ おはようさん! ずいぶんと早いのね〜」
 運転席のノクタスちゃんが、悠が起きたのに気づき、前を向いたまま彼に声を掛けてきた。
「いや、何だか体が勝手に起きてしまって……」
「フッフッフ〜♪ じゃあ話するなら今のうちね〜?」
 その言葉に悠がバックミラーを見遣ると、何やら意味ありげな笑みを浮かべるノクタスちゃんと視線がぶつかった。
「……?」
 ノクタスちゃんの意図が分からず、悠は首を傾げる。
「いや、僕は別に話すことなんて――」
「あんたバカぁ? ちょっとでも出番を増やしてあげようとしてるんじゃな〜い! 皆が起きてきたら、また見せ場を取られちゃうわよ〜?」
「そ、そういうことか……」
 はっきりそう言われてしまうと苛立つ気持ちがなくもないが、言い返せる要素を全く持ち合わせていないのも事実なわけで。
「だから邪魔者がいないうちに、言いたいことは言っちゃいなさいよ〜!」
 悠は溜息を吐くと、少し考えてから口を開いた。
「……あの、敵が出て来ませんね?」
 運転席のバックミラーは、ノクタスちゃんの意外そうな表情を映し出す。
「何? そんなに敵に出てきてほしいのかい、アンタ?」
「い、いや、勿論そういうわけじゃないですけど……ただ、こうして大人数が一箇所に固まってる今の状態って、敵にとっては格好の攻撃対象だろうと思って……」
「あら、アンタ顔に似合わずなかなか鋭いのね。そういうの嫌いじゃないわ」
 ――顔に似合わず、という表現はどういう意味なのだろうか。
 そこに引っ掛かってどうしても素直に反応できない悠にはお構いなく、ノクタスちゃんは先を続ける。
「まあ、心配することはないさ。心配したって襲われるときは襲われるんだから。楽できるうちに楽しときなさい。心も体もね」
「……それもそうですね」
 悠がようやく笑顔を見せると、ノクタスちゃんはにやりと笑った。
「敵が来ない。今はそのことを喜びましょ」
「性格に似合わずいいこと言いますね」
「シッケイな!」
 そんなやり取りを交わしながら、悠はどこか懐かしさに似た気持ちを覚えていた。
 ――今はまだ、平和だ。



 一方その頃。
 夜の間、休み休みながらも飛び続けたガムとワタッコは、クチバの港に戻って来ていた。
 クチバシティに戻ってもらえませんか――そう言いだしたのは、ガムの方だった。
「それにしても……何故ここへ戻ってこようと思ったんだ?」
 ワタッコがガムに問いかける。
「僕達がクチバを通ってセキチクに行く予定だった事は、RXさんも知っていたはず。だから、セキチクに通じる交通網を片っ端から調べていこうと思うんです」
 ガムはそう答えた。
 確かに、RXの居場所にほとんど手掛かりがない現状では、彼の案は最善策のように思える。
「それにしても……何か変じゃないですか?」
「何が?」
 首をかしげるワタッコに、ガムは辺りを見回しながら言う。
「ここに来てから、全然人間を見ていないじゃないですか? 人間と言えば、『へんしん』を使った浅目さんとシュウの姿で飛ばされてきた223さんくらいで……。それにここは港、人間がいたっ ておかしくないのに」
 ワタッコは空を振り仰いだ。
「ああ、そのことか。この世界には、基本的に人間はいないんだ。ポケモンだけが暮らす、ポケモンのためだけに回る世界――ジルベールがそう言っていた」
 その説明は、『ドリームメーカー』の言い分とも一致するような気がする。
 ワタッコの発言に納得してガムが口を開いた、その時。

「おーい。誰かいないのか〜?」

 どこかから、聞き覚えのある声が聞こえた。どうやら二人の右手にある建物の陰から聞こえてくるようだ。
「まさか、この声は……!」
「ガムさん、知り合いか?」
「はい、たぶんそうです! 行ってみましょう!」
 ワタッコも頷き、二人は声のした方向へと向かっていった。


 果たして、そこにいたのは1人の女性――浅目童子だった。
 困り果てた表情の浅目は、ガムの姿を認めてほっとしたような笑顔になる。
「ガムさん! ……と、そっちのオオスバメは……?」
「私はワタッコHBだ」
 浅目が言い終わる前に、ワタッコが自己紹介する。
「ワタッコさんだったか……ワタッコじゃないんだ……」
 ぼそっと呟く浅目だった。

 お互いに軽く現状報告を終えた後、ガムは浅目に、RX捜索の協力を申し出た。
「浅目さんも手伝ってくれたら、すごく心強いです! お願いできませんか?」
 無論、浅目にとっては願ってもない申し出だった。これ以上1人で行動するのは危険だ。敵に襲われるかもしれない。
 それに、やっぱり1人は寂しい。などと、寂しがり屋の彼女は思う。
「分かった。私も手伝おう」
「決まりだな。それではまず、あっちのルートから――」
 言い掛けたワタッコの言葉は、途中で止まり、

「伏せろ!」

「!?」
 戦い続けて3日になる経験が生きたか、ガムは姿勢を低くし、浅目は頭を抱えてとっさに伏せる。
 その頭上を、燃え盛る炎が()いで通った。
「これはっ……!?」
「……どういうつもりだ」
 炎が飛んできた方角を睨みつけ、ワタッコは緊張感に満ちた声で問い掛ける。

「答えろッ、RX!!」

 そう。そこにいたのは、紛れもなくRXだった。
 だが、明らかに様子がおかしい。
「見つけたぞ……ガム、浅目、そして……ジルベール」
 普段より低く、威圧的で、溢れんばかりの敵意がこもった声。
 そして、彼が仲間を攻撃したのだという、疑いようのない事実。
「さあ、RX。躊躇は不要です。行きなさい」
 RXの後ろからブラッキーが姿を現し、不敵に微笑む。
 体の金色の輪がぼんやりと光り、その表情を照らしていた。
「お前は……!」
 ガムの声に、ブラッキー――ルレンは鼻を鳴らす。
「おや、あの時のブースターでしたか。僕たちの小隊を壊滅させてくれた挙句、ファビオラ様を(そそのか)した落とし前、ここでつけさせていただきましょうか」
 その言葉が終わるか終わらないかといううちに、RXが飛び出した。
 その身体に燃え盛る炎を纏い、突進してくる。
「『かえんぐるま』!」
 特性『もらいび』のガムはともかくとしても、ワタッコと浅目は食らえば無傷では済まされない。
 ワタッコはすんでのところで上空へと逃れ、浅目の正面にはガムが立ちはだかった。
 自らも『かえんぐるま』を発動し、突っ込んでくるRXと鍔迫り合いになる。
 すぐにガムの炎はRXの炎を吸収するようにして大きくなり、それに気づいたRXは飛び退いてガムとの距離を取る。
「RXさん! まさか……!?」
 浅目がRXを睨みつけるが、RXは冷たい笑みを浮かべるだけだった。
「どうしてなんだ……RXさん!!」
 ガムの叫びも、RXには届かない。何の反応も示さない。
 そう。まるで、余計なことは何も聞こえていないみたいで――。
(……いくらなんでもおかしい! あのRXさんが、私たちを攻撃することに何の躊躇も感じないはずがない!)
 たとえRXが自分の意志で裏切ったのだとしても。
 その違和感だけは、拭えない。
 RXは、仲間に対して本気で攻撃できないガムたちを嘲るように、次々と炎を吐き出してくる。
 ガム1人で、2人を庇い炎を無効化するのにも、限度がある。
(突破口を見つけなきゃ……)
 このままではジリ貧だ。
 最悪、気絶させる程度に攻撃するという手もあるが、あまり使いたくない手であるというのが本音。
 炎の猛攻を必死で避けながら、浅目は頭脳をフル回転させていた。
 RXに対して感じる違和感。その正体さえ掴めれば、あるいは――――。

(……ん?)

 そう言えば、ルレンは何故攻撃してこないのだろう。RXと共闘すれば、もっと楽に浅目たちを始末できるだろうに。
 ルレンは微動だにせず、RXをじっと見据えている。
 ほのかに光る、身体の輪の模様。
(……光?)
 ブラッキーの放つ「光」の技。自分の意志を見失わせる。味方さえ無差別に攻撃してしまう――。
「……まさか」
 そうだ。その条件にあてはまるものが、あるじゃないか。

(『あやしいひかり』による、混乱状態……!!)

 次の瞬間、ぐにゃりと浅目の姿が歪み、スライム状に溶け出した。
 じきに形作られたのは、赤みがかった身体の格闘ポケモン――チャーレムの姿。
 チャーレムは地面を蹴って飛び上がると、RXの上を飛び越え、一気にルレンとの距離を詰めた。
「!!」
「食らえっ、『とびひざげり』!」
 重力に従って降下する勢いを乗せ、浅目の一撃がルレンにクリーンヒットした。
「ぐぅっ!!」
 ルレンは横ざまに倒れこみ、同時に光も掻き消える。
 それは、『あやしいひかり』によってRXを操っていたルレンの、集中力が切れたことを示していた。

「……あれ? 俺、何してたんだっけ……」

 ぱちくりと瞬きをして、RXは辺りを見回す。
 冷たい声も、嘲るような笑みも、もうそこにはなくて。
 ガムたちの知っている、いつものRXがそこにいた。
「あ、みんな! こんなところで何してるんだ?」
 見知った仲間たちの姿に気づき、RXは彼らに駆け寄ろうとする。
 ――しかし、そうすることは出来なかった。
 身を起こしたルレンの『でんこうせっか』で、横に弾き飛ばされてしまったのだ。
「グギャ!!」
 RXは建物の壁に叩き付けられ、そのまま意識を失った。
 ルレンはRXに素早く駆け寄ると、彼を背中に乗せて逃げ去ろうとする。
「ま、待てっ!」
 ガムが追いかけようとしたその瞬間、ルレンの全身が強烈な光を放った。
「うわっ!?」
 朝の日差しすら掻き消すほどの閃光に、ガムたちは思わず目を閉じる。
「この光、『フラッシュ』か!」
 ワタッコが言うが、原因が分かったところでどうにかできるものでもない。
 ――そして、光が途切れ、彼らがようやく目を開くことが出来るようになった時には、もう。

 RXとルレンの姿は、どこにもなかった。



 いつもの、RXだ。
「あ! ガムさ〜ん、それに――」
 ガム達の方に駆け寄ろうとしたRXはしかし、そう出来なかった。
 そうしようとした時にはもう、ルレンの『たいあたり』を食らい、横に弾き飛ばされていたからだ。
「グギャ!」
 悲鳴をあげ、RXは意識を失った。
 それをルレンは背中に乗せ逃げ去っていく。
「させるか!」
 だが、ガムが走り出した時にはもう、すでにルレンは遠くへと消えていた。
「RXさーーーーーんっ!!!」
「まあ心配することないさ、心配したって襲われるときは襲われるものさ」
「それもそうですね」
「敵が来ない。それだけでいいじゃない」
「性格に似合わずいいこといいますね」
「シッケイな!」
 二匹が話しているその時、大きな影が一瞬トラックを包んだ。
「ハヒ!? ちっ、やってきたね!」
「な、何がですか」
「アンタもさっさと避難するべきだよ」
 そう言ってノクタスは運転席から飛び出して、草むらに隠れた。
 悠も混乱しながらも、それに続いた。

 すると、まさに晴天の霹靂、轟音と共に大きな雷がトラックめがけて叩き落された!

「え?」
 悠は唖然としてそう呟いた。
 彼の視界に、空から一匹の大柄な影が降りてきた。――カイリューだ・・・。
「ちっ! 外したか!」
 悠はその姿の忘れてはいなかった・・・ハインツだ。
 言うまでも無いが、雷はトラックに命中し、トラックは綺麗なまでに焼き焦げていた。
「おい、そこのワカシャモ」
「な、何ですか?」
 悠はハインツの凄みで、思わず敬語になっていた。
「あの憎たらしいゴースはどこだ」
「え、いや、知りませんが・・・」
 その時、トラックの後ろから澪亮が叫んだ。
「なんだよ! 人の眠りを邪魔しやがって――ってトラックが燃えてるし!!」
「れ、澪亮さん!」
「ほう・・・そこにいたのか、運がいい奴・・・いや、運が悪い」
 ハインツは怪しげな声で言った。
「な、なんですか突然・・・」
 トラックの荷台から黒焦げのヒメヤが言った。悠がそれに答える。
「ヒメヤさん、あなたはみんなを連れて先を急いでください! 瑞さんが待っているんですよ!」
「でも、どうやって? トラックもダメになっただろうし」
 悠が何か言う前に、ハインツが彼の言葉を遮った。
「今度は負けない。今度こそ、お前達を叩きのめしてやる!!」
「AHAHA、負け犬がこの俺に逆襲だって?」
「ふん、その言葉をあの世で後悔するといい」
 ハインツが空に飛び上がると、突如として、晴れ上がっていた空を黒雲が覆い、やがて雹(ひょう)が降り始めた。
 ことわっておくが霰(あられ)ではない、雹のほうが氷の粒が大きい。
 ハインツは、『リフレクター』で雹を防ぎながら言った。
「ドラゴン四天王最強のハ インツの力! 『ウェザーマスター』をとくと見ながら死ね!」
 悠は焦ったように後ろを振り返った。
「ハインツの事は僕と澪亮さんが何とかします!」
「・・・・・・なんでナチュラルに俺が居残り組み決定なんだ?」
「強いからに決まってるでしょ! ・・・・・・だからヒメヤさん、あなたはみんなを起こして、逃げるメンバーを分けてください!!」
 彼の言葉の後、少し沈黙してからヒメヤが決断する。
「わかりました。では、この場を頼みます!」
 そういうとヒメヤはメンバーをとっさの判断で決めた。
 そして、ワタッコがヒメヤ、ラティオスがサナとあきはばら、ラティアスがひこを乗せて行く事になった。バク次郎とディグダマン、そしてノクタスちゃん は、体格が大きいので連れて行けないのと、戦闘力になるのとで置いていく事にする。
 しかし、ラティオスとラティアスが飛び立とうとしたその時、ハインツの雹がさらに強くなった。当然飛び立とうとした者達は吹き飛ばされしまう。
「ふん、残念だがこの悪天候ではとても飛べまい! そのまま死ねい! 『ふぶき』!!」
 絶体絶命だ。『ふぶき』にあたれば間違いなく飛行手段も絶たれてしまう。
 だが、その時、聞き覚えのない声が聞こえた。
「『にほんばれ』!!」
「な、なにぃ! 『ふぶき』が溶けていく!!」
 暗雲が立ち込めていた空には、再び大きな太陽が顔を出していた。
「ちっ、誰だ!?」
 ハインツは予想もしなかった展開に動揺しはじめた。
「これでもうダイジョーブイ! 飛べるチャンスは空が晴れてる今しかないよ。さぁ、早く!!」
 見たことのない、いかにも無邪気そうなマッスグマがそこにいた。が、切羽詰った状況だった為、飛行チーム(仮)はマッスグマの名前を聞けずに飛び立って いった。
「君はいったい・・・誰だい?」
 悠が不思議そうに訊く。
「オイラはファビオラ軍の中隊長、あかつき!だよ。君達と合流する為に、ここまでやってきたんだ!」
 あかつきの言葉に、悠がビックリしながら訊き返した。
「もしかして・・・あかつき!さん?」
「オイラに『さん』はいらないよ! それにもう存分に戦えるね」
 悠と澪亮は少し安堵し、みんなを率いて打倒ハインツを掲げるのであった。
「よーし、みんなで力を合わせハインツを倒すぞーーー!!」
「おぉーーーーーーー!!」


 一方、焼け焦げたトラックの中。
「よし、じゃあ僕も・・・ってワタッコさんは今別行動してるんだったあ!!」
 ワタッコがガムと一緒に別行動を始めたことをすっかり失念していたヒメヤは、一人で狼狽していた。
「どうすれば・・・ん?」
 ヒメヤの視線に入ったのは、据え付けられたM2重機関銃。
 車の中だったおかげで、暴発もしなかったようだ。
 まだ一発も撃っていないので、弾も十分ある。
「・・・なるほど・・・コレは使えるぞ!!」
 ヒメヤは呟き、にやりと笑った。



・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−
第4章取り敢えずここまで!ですw なんだか段々編集のペースが上がってきた気がします。慣れたのかしら?(笑
そして、この辺りから物語はAチームを中心に進み始めます。読んでてきっと分かりますよね・・・明らかに赤い字の割合が多いんです。多すぎるんです(苦笑
でも、この先の事考えると、BやDを進めるわけには行かないんですよね。でも、赤字(その言葉には語弊があります由衣さん)が多いのは編集に問題があるん ですよやっぱり・・・・・・。いかんせん初めてなもんで;; どうもすいません。
今回勝手に加えたエピソード(何か毎回勝手にエピソードを加え続けてる気がするが気にしない)は、Bチームのすぐ近くでの、ジョーイさんとジュンサーさん の会話です。サナやラティオス達のように、弾圧されるのに反抗して、真っ向から対立している者も勿論います。でもきっとそれ以外にも、『ドリームメー カー』から攻撃を加えられているわけでもないので表立った反抗は出来ないけれど、ひそかに反感を持っている者も、いる筈なんです。全員が全員、同じ考えだ なんてありえませんから。
現に、『ドラゴン四天王』のファビオラ様でさえ、『ドリームメーカー』を裏切りました。それなら、一般市民の中にだって、彼らに反感を持っている人間が、 ポケモンがいたって、全然おかしくないじゃないですか!!
だから、その『ひそかに反感を持っている者』が、一時的に『ドリームメーカー』の朝敵(その言葉も語弊がありますよ由衣さん)を匿っていてもおかしくな い! ・・・っていうのは、詭弁でしょうか?
・・・・・・あ、これって微妙に矛盾点がある? ・・・・・・ジュンサーさん達は多分、『ドリームメーカー』の名は知っていても、その中に『ドラゴン四天 王』があって、そのうちの一体がキングドラのカールだって事は知らないんです(そういうことは文中で書くべきです由衣さん)・・・;; ああどうしよう詭 弁になってきた(滝汗


ちなみに、朝敵っていうのは、江戸時代とか明治の初めとかに使われた、天皇の敵を指す言葉です。幕末を勉強すればきっとでてきます。長州藩とかそうでし た。
・・・・・・だったと思うんですけど・・・違ったらごめんなさい;; 興味あったら調べてみてくださいなw


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「誰だか知らんが・・・首を突っ込んだ事を後悔するんだな!」
 ハインツが雷を放った!
 それは外の一同に直撃、彼らは倒されたかに思われた。
「ふふふ・・・これではさすがのお前らも・・・」
 が。
「何いっ!」
 悠達はほとんどダメージを受けていなかった。
「オイラが『どろあそび』を使ったからね! もう『かみなり』にはやられないぞ!」
 あかつきが余裕の表情で言った。
「なるほどな・・・だが、『かみなり』だけが俺の持ち技ではない!」
 ハインツが今度は『はかいこうせん』を放つ!
「おっと!」
 それを澪亮が受け止めた。
「破壊光線も効かないぜぃ! ゴーストタイプのこの俺がいるんだからね〜」
 澪亮はまたもハインツに挑発じみた言葉を吐く。
「ふふふ・・・気楽に構えていられるのも、今のうちだ!!」
 ハインツは軽く笑うと、今度は『ふぶき』を放った!!
「うわあっ!!」
 油断していた。
 今度は『ふぶき』が三人にクリーンヒットする。
「・・・っ!? 澪亮さん! あかつきさん!」
 白い冷気の中から出てきたのは、二つの氷の塊。
 澪亮とあかつきは、凍らされてしまっていたのだ。
「コレで一対一だな・・・」
「ちっ・・・」
 悠は舌打ちする。
 相手は飛行、ドラゴンタイプのカイリュー。殴ろうが焼こうが効果は今ひとつだ。
「そうだな・・・お前のような重罪人はすぐ殺すわけにもいかんな・・・
たっぷり苦痛を感じるように殺すべきだな・・・フフフ!!」
 ハインツは悠に突っ込む!
「うわああっ!!」
 連発でハインツの『ドラゴンクロー』を喰らう悠。急所に当たらないよう、体をかばうので精一杯だ。
「さあ・・・とどめと行こうか!!」
 ハインツは『はかいこうせん』を撃とうとした!

 が、その時だ。

 ガガガガガガガガガガガガガガ!!

 突然、どこかから爆音が聞こえた。
「ぐわあああっ!」
 それとともに、ハインツの体から血しぶきがあがる。
「!?」
 悠は音がした方向を見た。そこには焼け焦げたトラックがある。
 ・・・いや、誰かいる。トラックの所に、アレは・・・・・・。
「残念だったな・・・まだ一対一じゃないよ!」
 焼け焦げたトラックから、ひさびさに丸腰になったヒメヤが出てきた。
「ヒメヤさん!」
「『がんせきふうじ』っ!!」
 ヒメヤは地面に手をあてる。
 地面から岩の塊が突き出し、ハインツを襲った。
「なんの・・・これしきっ!!」
 ハインツはよろよろしながらも飛び上がり、地面から盛り上がった岩をかわす。
「・・・!!」
 その盛り上がった岩を見たとき、悠の頭の中に考えが浮かんだ。
「よしっ!! うぉあたたたたたたたたたたたたたたたあっ!!」
 久しぶりに北○神○の真似をして、悠はハインツに・・・

 ではなく、岩に『ばくれつパンチ』を連続で叩き込む。
「ハハハ!! さては混乱したかな?それともヤケになって何かにあたりたくなったか!?」
 血まみれになっているにもかかわらず、ハインツは高笑いする。
「あたたたたたたたたたた、終わったぁ!!」
 砕け散った岩に、悠は『スカイアッパー』を叩き込んだ!!
「!?」
 ハインツの周りを、『スカイアッパー』で飛ばされた岩が急上昇していく。
「・・・僕は混乱したわけじゃない。岩にあたりたかったわけでもない・・・コレが僕の狙いだ! 喰らえ! 『いわなだれ』!!」
「何!?」
 ハインツは上を見た。が、

 既に遅かった。
「ぐわあああっ!!」
 ハインツの体に岩が降り注ぐ。
 ハインツは地面にたたきつけられた。
 そこに容赦なく岩が降り注ぎ、ハインツの銃創をえぐっていく。
「悠さん、今がチャンスですよ!」
 ヒメヤが突然言った。
「え・・・?」
「分からないんですか? 悠さんは今傷だらけ、しかも天気は晴れ・・・」
 ヒメヤはさらに言う。
「・・・そうか!」
 ようやく悠にも全てが分かった。
「今度こそ倒す!! 喰らえ! 『だいもんじ』ィ!!」
 悠の口から、高熱の焔の大文字が放たれた!!
「ぎゃあああああああああああっ!!」
 ハインツの断末魔の声が響く。
 悠の特性『もうか』と、炎タイプの技の威力を上げる『にほんばれ』。それと『だいもんじ』の組み合わせは、強力すぎるほど強力だった。
 肉の焼け焦げる臭いが辺りに立ち込める・・・。
「・・・多分あいつは助かりっこないです。今頃は岩の中で蒸し焼きになってるでしょう・・・」
 ヒメヤが言った。あまり想像したくない光景だったので、悠は慌てて話題を逸らす。
「ヒメヤさん、逃げたんじゃ・・・?」
「・・・いえ、その・・・・・・僕の計画不十分で・・・ワタッコさんが、ガムさんと別行動を始めた事を、すっかり忘れてたんです・・・・・・」
 しばしの沈黙。もう一度、悠は話題を逸らさなければならなかった。
「それにしても、あの銃撃はやっぱり、ヒメヤさんが?」
「ええ、僕ですよ。やっとあの機関銃・・・M2が役に立ったんです。
・・・それにしても、あいつも不幸だなぁ。第二次世界大戦中のアメリカ戦闘機の標準装備にもなってた、あの12.7ミリ機銃に撃たれるなんてね」
 ヒメヤはそう答えたが、悠には何がなんだかちんぷんかんぷんだ。
「え・・・・・・? 第二次世界大戦? アメリカの戦闘機? 12.7ミリ?」
 ミリタリーの事など少しも知らない悠は、ミリタリー好きなヒメヤの言う事が理解出来なかった。仕方ない事だが。
「・・・そうだ、ナナシの実で澪亮さんとあかつきさんを溶かさなきゃ。
そして逃げたみんなの後を追わなきゃ・・・。ナナシの実はトラックの中にありますから。中だったから焼けたりはしてないと思いますし」
「・・・そうですね!」
 ヒメヤの声に、悠は明るく答えた。
 それから、悠は後ろを振り返った。
 未だにぶすぶすと煙を上げ続けている、黒く焦げた岩の山。
「・・・・・・これどうしますか?」
 ヒメヤと悠の前にあるのは、真っ黒にこげたトラックとカイリューの丸焼きの埋まった岩。
「見ていて、気持ちのいい物ではないですね〜」
(顔が一瞬笑ったのは気のせいかな・・・? うん、気のせいだ!!)
「ほれほれ! どきなさいよ、その子達早く溶かさないと!」
 今までどこに隠れていたのだろうか、ノクタスちゃんが現れた。
 手にはナナシのみがある。
「ありがとうございます、えっと・・・・それ!」
 ナナシのみで、あかつきと澪亮の氷は徐々に解けていった。
「ふぅ、寒かったよ・・・」
「っぎゃっほ〜〜〜い! 澪亮復活!!!」
 二人の蘇生作業(?)が終わり一息ついていると、
「おいおい、コレからどうするんだよ」
 バク次郎がトラックを見ながら言った。
 焼けてしまっているので、これで行動することは無理に近い。というかもう不可能。
「そんな迷っている暇などない! 歩くのだ!」
「うん、迷わず進め! 走り続けてこそ人生なのだ!」
 そんな事を言ってあかつきと澪亮は意気投合、さっさと進もうとしていた。
「えぇ! いやよアタシ、そんな歩くのなんて! 大体、ここからセキチクまでどんだけ離れてると思ってるのよ!」
「歩いていくとしたら・・・・まる一日かかるな・・」
 遠い目をしてバク次郎が答える。
「大丈夫だ、俺は歩いても疲れない」
「そういうもんだいじゃないわよっ! そりゃアンタは浮いてるからねっ! 浮遊してるからねっ!」
 ノクタスちゃんがイラついたように言う。
「走ったら半日でつくよね?」
 無邪気な顔であかつきが問うが、実際問題考えて欲しい。
「いや、無理だから・・・途中絶対疲れて歩き出す人出るから・・・」
「俺はつかれねぇぞ」
「話をややこしくするな! オメーはちょっとだまってろ!」







「みんなでセキチクに急ぐぞ、お〜・・・・・・とは言ったものの・・・気分 が乗らないなぁ」
「重い・・・オイラもうくたくただよ、へばりそう」
「そんなこと言わずに、さあ歩いて! 捨てるわけにもいきませんし」
 悠達は、皆で重い銃器を背負いながら歩いていた。
 結局、セキチクシティまでどう足掻いても歩くしかない、という結論に達し、銃器、薬、その他もろもろetcを持てるだけ持って行くことになったのだ。だ が、持ちなれない銃器を大量に持って行くというのは、重労働以外の何者でもないのである。
 ちなみに、歩けと言っているのはヒメヤだ。
「ん? 俺は大丈夫だぞ。ほらみんな、キリキリ運べ〜」
「お前は黙ってろ!」
 銃器を持っていない澪亮に向かって、悠は怒鳴った。
 セキチクまで丸一日どころか、それ以上かかりそうだ・・・。




「うう・・・」
 RXは呻き声を上げ、目を覚ました。
 体や足腕はすべて鎖で拘束されており、何やら台のような物の上に乗せられている。
「これより貴様を『ダークポケモン』にする手術を行う・・・」
 彼の傍に立ち、そう言ったのはストライクだった。
「ギャーーーーーー!!!!!」


 RXは麻酔も無しで手術され、ダークボールに入れられた―――。



「そんな・・・RXさん。せっかく会えたのに・・・」
 ガムがそう言いながら、ルレンが走り去った方角を眺めていると・・・。
 RiRiRiRiRiRi・・・
 ノクタスちゃんが渡してくれた、ポケナビのコール音だ!
「ハッヒフッヘホ〜♪ どうだい、そっちは? みんな無事生きてるかい?」
「ノクタスちゃん、丁度良かった! こっちは浅目さんとRXさんが見つかったんだ! でも・・・」
 ワタッコはポケナビに出ると、浅目と合流できた事と、RXとルレンの事をかいつまんで話した。
 話し終わると、ノクタスちゃんが電話・・・じゃない、ポケナビの向こうでふんふんとうなずく気配がした。
「そうか・・・。実はこっちも、いいニュースと悪いニュースがあって連絡したんだよ! さぁて、いいニュースと悪いニュース、どちらを先に聞きたいか い?」
「ふざけてるのか?」
「ごめんごめん。いいニュースは、こっちに心強い仲間が増えた事さ! 名前は『あかつき!』だよ!」
 それを聞くや否や、ガムが顔を出し、ノクタスに声を掛けた。
「それは本当ですか!? あかつきさんもこの世界に来ていたんだ・・・!」
 あかつきがファビオラ軍中隊長だという事が、ガムにとってはなお嬉しかった。ファビオラに気持ちが通じたんだ・・・!
「悪い方は、ハインツの攻撃でトラックがいかれちまったのよ。セキチクに到着するまでかなり時間がかかるかもしれないのよねぇ」
「そうですか・・・分かりました。じゃあ、また何かあったら連絡しますね」
「ええ、こちらからも近い内に連絡するわ。それじゃ!」
 その言葉を最後に、ポケナビでの通信は途絶えた。




「・・・・・」
 RXは、完全なダークポケモンと化してしまっていた。
 体の所々から出ている炎は全て黒く染まり、胴体の毛は金色だ。手足は黒色へと変わり、愛嬌のあった赤い目は、冷たく攻撃的な暗い赤になっていた。
「さぁ行くが良い! ダークポケモン、RXよ! この世界にいる不穏分子を殺すのだ!」
 ストライクがそう言い放つと同時に、RXは外へ駆け出していた。



 ガムとワタッコと浅目は、セキチクの方向へ歩き出していた。
 ふと、ガムが浅目の手元に目を留める。薄っぺらい紙のようだが、不思議な色を持っている、小さな物・・・。
 これは、もしかして―――
「―――浅目さん、その手に持っている物は・・・?」
「――これか? このオーロラ色のチケットは、気がついたら持っていたんだ」
「・・・!! それ、『たんじょうのしま』へ行ける『オーロラチケット』ですよ!!」
「オーロラチケット?」
 ゲームをあまりやらない浅目は、『たんじょうのしま』が何なのか知らない。
 それを尋ねてみようとして―――ぱっと後ろを振り向いた。
 ワタッコも同じ方向を向いた。その目には、普段どおりにしているには不必要なほど鋭い光が宿っている。
「!?」
「この嫌な気配は・・・!?」
 一人、状況が分からないガムは、ただ目をぱちくりさせるだけだ。
「・・・浅目さん、ワタッコさん?」
 二人が見ている方向からやって来たのは―――RXだった。
「RXさん? 心配しましたよ! ルレンから逃れられたんですね!」
 そう言ってガムが喜び、RXの所へ駆け寄った。
 しかし、RXは反応しない。
「・・・」
 彼の暗く冷たい瞳を見て、思わずガムは後ずさる。
 ただならぬ雰囲気が、RXから漂っていた。
 先程ルレンに『あやしいひかり』で操られていた時よりも、もっと――
「RX・・・さん・・・?」
「お前を・・・殺す」
 聞くだけで背筋が凍るような声で、RXがそう言った。
「RXさん何言っているんですか、こんな所でヒイロ・ユイの真似は」
 ガムは無理に笑い飛ばそうとするが、ワタッコHBと浅目が後ろで叫んだ。
「ガムさん離れろ! 今のRXさんは様子がおかしい!!」
「そうだ! 今すぐ逃げて!!」
「え?」
 ガムがその言葉に反応する間もなく、
「『ダークエンド』!!」
「ぎゃぁぁぁ!!」
 彼はRXにものすごい勢いで吹き飛ばされた!
 マグマラシのRXの体は、黒いオーラを帯び始めている。
「やっぱり、あれはダークポケモン!?」
「く・・・やるしかないのか!?」
 ワタッコと浅目は、戸惑いながらも戦闘体勢を取った。
 が、その時。

「おやめなさい!!」

 上から突然声がした。
「あれは・・・ファビオラ?」
 ガムが驚きの隠せない声を出す。
「RXさん! いい加減にお目覚めなさい!! あなたは瑞さんの為に戦っているのかもしれません・・・。しかし、あのルレンとルエルスとかいう姉弟が言っ た事は、全て嘘ですのよ!」
 ファビオラが、真実を口にする。
「・・・!?」
 RXの動きが、突然止まった。
「あの小娘――ルエルスは、あなたが戦えば瑞さんを解放すると言ったのでしょう? しかし、瑞さんは未だにグレン島に幽閉されたままですのよ!!」
「・・・何だって?」
 RXは、はっとしたように声を上げた。
 その声は、本来のRXのものだった。
「あなたが、《なんでもおはなし板》の住民と戦う意味など、最初から存在しません! 戦うのは、おやめなさい!!」
 ファビオラの声があたりに響き渡る。
「・・・そ・・・んな・・・・・・」
「いいえ、あなたのやっている事は正しいのよ!」
 突然、どこかから声が聞こえた。
「あのブラッキーとエーフィは・・・」
 浅目の視線の先には――
「ルエルスに・・・ルレン!」
 ルエルスが、口元に自信ありげな微笑を称えながら言った。
「あの裏切り者の言う事など、信用できませんわ」
「そうそう、ファビオラ様は既に反逆者なのです。あの女の言う事など、もはや信用するに値しません。さあ、やりなさい!!」
 ルレンの言葉に、RXは再びガム達に向き直った。黒いオーラが、RXの体を包み込み出す。
「そう・・・だよな・・・。ルエルスとルレンが言う事に・・・・・・間違いはないっ! 喰らええっ! 『ダークレイブ』!!」
 RXが浅目とワタッコに同時攻撃をかけた!
「うわああっ!!」
「ぎゃああっ!!」
 ダーク技の凄まじい破壊力の前に、流石のワタッコと浅目も屈するしかなかった。
(まずいですわね・・・このままでは、彼らに勝ち目はありませんわ・・・)
 ファビオラは悔しげな顔をする。
「さあ・・・とどめをさしなさい・・・」
「あなたには今後も、『ドリームメーカー』の優秀な戦士として働いてもらいますよ。これからもずっと、ね・・・」
ルエルスとルレンが、静かにそう呟いた。
(これからもずっと・・・? そうです、この手がありましたわ!!)
 その言葉を聞いた瞬間、ファビオラの心の中にある考えが浮かんだ。
「とどめだ! ダーク・・・」
 RXがぐったりと倒れる三体に、攻撃しようとした時だった!<
「RXさん!『百式』はどうするのですか?」
「・・・!」
 ファビオラの言葉を聞き、突然、RXの動きが止まった。
「私(わたくし)は知っておりますのよ! あなたが懸賞であてた百式を組み立てている途中だという事を! このままこの三体を倒し、この小娘に『ドリーム メーカー』の一員として認められてしまえば・・・あなたはもとの世界に戻れなくなり、『百式』を組み立てるどころか、あなたの好きなロボットアニメを見る ことも愛する事も、ご家族やお友達に会うことも二 度と出来なくなってしまうのですよ! それでもいいのですか!?」
 この世界は精神世界。ファビオラには、ヒメヤの時と同様、RXの趣味や好きな物はお見通しだった。
 ファビオラは彼について分かっている事を、兎に角片っ端から大声で言い出したのだ。
「え・・・・・・」
 RXは沈黙してしまった。
「どうしたのです!」
「早くとどめをさしなさ・・・・・・」
「『ガンダム』が見れなくなってもいいのですか? 『エヴァ』が見られなくなってもいいのですか? 『劇場版Z 恋人たち』が見られなくなってもいいので すか? 『インファナル』が書けなくなってもいいのですか? そして、お父様やお母様にやお友達に、もう永遠に会えなくなってしまってもいいのです か!?」
 ルエルスとルレンに言葉を言わせる隙も作らず、ファビオラは声が嗄れるほど大声で、RXを質問攻めにした。

「・・・そんなの・・・嫌だ・・・・・・」

 RXの口から、そんな言葉がこぼれた。
「そういえば・・・俺達をここの世界に連れてきたのって・・・お前たちだったよな・・・ルエルス、ルレン・・・」
 黒いオーラが、心なしか濃くなったように見えた。
「やっぱり・・・俺はあんたに従うことなんて出来ない・・・・・・。そんな事したら・・・俺が何の為に、みんなと一緒に戦ったのか分からなくなるか ら・・・もとの世界に帰れなくなるから・・・!!」
 RXが向きを変えた。
 ルエルスとルレンに、向き直ったのだ。
「ど、どうしたのです!」
「は、早くとどめを・・・」
 二人の声を聞き、RXはにやっと笑った。
 その笑い方は、そしてその目は、威圧的でもないし、非情さを宿してもいない。
 いたずらが成功して相手の裏をかく事が出来て笑う、RXそのものの目だった。
「ああ、とどめはさしてやるよ・・・お前たちになぁっ!!」
 RXはルエルスとルレンめがけ、『ダークハーフ』を使った!
「うっ!」
「ぐっ!」
 ダーク技の力が、二体の体力を奪い取る。
「とどめに・・・『ダークレイブ』ッ!!」
 RXは先程ワタッコと浅目に対して使った技を、今度はルエルスとルレンに向けて放った!
「きゃあああっ!」
「あああああっ!」
 二体は弾き飛ばされ、そのまま倉庫の壁に叩きつけられた。
「う・・・なんてこと・・・」
「ダークポケモン化した彼が・・・我に返るなんて・・・」
「ここはひとまず・・・退却しましょう、ルエルス」
「はい・・・お姉様」
 二体はRXに背を向けると、走り去っていった。
「待てっ・・・・・・うっ!」
 追いかけようとしたRXはしかし、そのまま倒れてしまった。
「・・・『リバース状態』になったようですわね。あなた方が呼びかけて差し上げれば、きっと元に戻るでしょう。そして、あなた方にはコレを・・・」
 そう言ってファビオラが三体に差し出したのは、『げんきのかたまり』だった。
「これで体力を回復して、RXさんを元に戻して差し上げるといいでしょう。ご心配はいりませんわよ。皆さんの暖かい心に囲まれれば・・・『リライブホー ル』のように、きっと彼も元通りになる事が出来ますわ。
それでは、ごきげんよう」
 ファビオラはそういい残して、飛び去っていった。


「RXさん! RXさん!」
 ガムの呼びかけに、RXは我に返った。
「・・・う・・・・・・ガム、さん・・・?」
「良かった・・・無事で・・・・・・」
 RXは体を起こすと、心配そうに覗き込んでいたガムと浅目、そして少し高い位置から自分を見ているワタッコを順番に見た。
「みんな・・・ごめんなさい」
 突然、RXが言う。
「え?」
「俺が騙されたばっかりに、皆さんに迷惑かけてしまって・・・こんな恩をあだで返すような仕打ちまでしてしまって・・・本当に・・・ごめん・・・なさ い・・・・・・」
 RXは泣いていた。
「いいよそんな事・・・ちゃんと戻ってきたんだしな」
 浅目が微笑んで、そう言う。RXは、三人を見上げた。
 どの顔にも、RXを取り返した事への安堵と喜びが見える。
 戻ってこれて良かった・・・RXは、心からそう思った。
 またこうして、皆と一緒にいられて、良かった―――。
「さて、RXさんを見つかるという目的は果たしたし、交流で『リライブ』を推し進めるのならば、出来るだけ数が多い方がいいだろう。悠さん達と合流しよ う!」
 ワタッコが言う。
「そうしましょう!」
 ガムも首を縦に振った。
 ワタッコHBはガムを背中に乗せ、RXを足で掴んで離陸した。
 それに続いて、浅目はピジョンに変身して飛びたった・・・。




「――まさか奴が我に返るとは・・・」
「ホントにダーク化したのですか?」
 ルレンの報告を受け、呟くように言ったストライクに、ルエルスが疑問をぶつける。
「当然だ。このアレクセイの手術に、間違いはありえない。・・・問題はない。奴の体には『ダークボックス』と言うボックスが仕掛けられている」
 ストライクが言った。
「?」
 ルエンとルエルスは全く同じ顔でこう尋ねた。
「一体それは何なんですか?」×2
「『ダークボックス』は『リライブ』されると同時に暴走し、その体の持ち主にダーク技を使わせる・・・。そして負けると、『ダークボックス』が爆発し奴は 死ぬ・・・。ダークポケモ ンである限り、奴は定期的に暴走し・・・敵味方関係なく殺す・・・奴の暴走は止められない、負けて死ぬまでな」



「・・・・・・・・・・・・・・」
 RXは目をつぶっていた。飛び立ってから、何も喋っていない。
「RXさん、どうしたんでしょう・・・? やっぱり、色々ショック受けてるんですかね・・・?」
 ガムが言う。
「・・・・・・・・・・・・・・」
 一日目、あんなにうるさかったRXが嘘のように、今の彼は静かだった。
「・・・でも、ちゃんと連れ戻せて良かっ―――っ、RXさん!!?」
「・・・」
 その時RXの目は・・・先程、ガム達と戦った時の目と同じだった。
 RXは、黒い『かえんぐるま』でワタッコを焼き、上に乗っていたガムもろとも下の森へつき落とした!
「ガムさん、ワタッコさん、RXさん!!」
 ワタッコの後を追い、浅目が森へ急降下した。




「あ・・・・・・今何時・・・?」
「うぅんと・・・九時くらい、かな・・・?」
「・・・・・・九時ぃっ!?」 ×3
 223と由衣と瑞は、ほぼ同時に飛び起きた。
 まずい、寝すぎたかも知れない。戦いがひと段落終わり、ポケモンセンターという安全な庇護の下で、つい安心して深く深く眠ってしまったようだ。
「早く起きて、みんなと合流するための計画を考えようと思ってたのに・・・」
「でも・・・今からでも、遅くはないと思うで。何かいい方法を、考えよう。な?」
「そうですねっ・・・!」


 が、考えても考えつかないものはつかないのだ。
 愛が、思い切ったように言う。
「ねぇ、私達、こんな所で煮詰まっててもしょうがないと思うんです。私達の目的は、この世界から逃げ出して元の世界に帰る事ですよね? そしたら、今ここ で留 まってても・・・!」
「・・・・・・それは、そうなんだけどね・・・・・・」
 由衣がそう言って、223の方を見た。
「あっ・・・そっか、223さん、まだ回復しきってないんですよね・・・ごめん・・・」
「かまへんかまへん。というか、俺は多分動いても大丈夫やで」
「頭で大丈夫だと思ってても、体がついていけてないでしょ、223の場合は」
 『うん、元気の良さに体の治癒力が着いて行ってない、というか・・・』
 瑞の台詞を思い出し、由衣は溜め息をついた。
 早く、瑞を『ドリームメーカー』から取り返さないと―――!
 223をなるべく動かさないようにして、かつ、効率よく他の皆と合流できる方法・・・。
(『テレポート』・・・・・・?)
「ねぇ、愛・・・」
 少しの間をおいて、由衣が言った。
「愛は、『テレポート』が使えるんだよね?」
「うん。でも、知ってる場所にしか行けませんけど・・・」
「誰か、特定の人を思い浮かべて、その人の近くに飛ぶ、って事は出来ないかな・・・?」
「えっと、それって、どういう・・・?」
「《なんでもおはなし板》の人の、誰かの近くに飛べれば・・・」
 223が納得したように、指をパチンと鳴らした。
「そうか! 俺達がするべきなのは、みんなと合流する事や。それなら、誰かの近くに『テレポート』出来れば!」
「そっか、みんなを拾っていきながら、全員同じ場所に集める事ができる! 瑞さんを取り返すにも、それが一番近道でしょうね! 向こうは多分、私達を降伏 させて、一箇所に集めようとしてますから・・・」
「そうすれば、たくさん動く必要はほとんどないわ。ただ・・・」
 由衣は心配そうに続ける。
「本当に愛が、場所でなくて人を思い浮かべて『テレポート』が出来るのか、そして、大人数を連れて、誰ともはぐれないように『テレポート』が出来るの か・・・そこが問題。もし出来なければ、浅目さんの時のように、みんなバラバラになってしまう・・・つまり――」
 愛は由衣の台詞を引き継いだ。
「――つまり、私達に負担がかからないように全員集合出来るかどうかは、私の能力(ちから)次第って事ですね?」
「そういう事に、なるわね」
 愛は、最初に『テレポート』した時の事を思い出した。
 確かあの時―――。
「・・・・・・私が『テレポート』で飛ぼうとする、その瞬間に・・・私と浅目さんは、手を離してしまっていたんです・・・。きっと、手を離さないようにし ていれば・・・・・・」
「―――愛、どないする?」
「・・・成功するかどうか、分かりませんけど・・・出来るだけの事は、やってみます!」
「OK!」
 それから由衣は、ふと思いついたように病室を出て行った。
 そして、少ししてから、口に袋をくわえて帰ってくる。中には、『すごいキズぐすり』が入るだけ詰め込まれていた。
「助けてくれたのに物盗むなんて、まさに恩をあだで返す、なんだけど・・・持てるだけもらってきた――盗んできた、が正しいかな――? きっと必要になる と思う。」
「そやな!」
(――なんか、ものっそい盗みやすい所にあったのは・・・気にしない事にしよう・・・・・・)
 由衣の『盗み』に気付いたのか、センター内が急に慌しくなる。ばたばたという足音が部屋の外で聞こえるのが分かった。
「じゃ、行きますよ!」
 愛は片手で223の手をしっかりと握り、片手で由衣の首に手を回してしっかりと抱える。
 そうして、愛は『テレポート』を発動した。
 一応主人公である、悠の顔を思い浮かべて。


 薬が盗まれた、という通報で、ジュンサーは再びセキチクシティのポケモンセンターに来ていた。
 薬を盗んでいったのは、よく見えなかったが黒い四本足のポケモンだった、というので、まさかと思い、例の彼女が助けた患者の病室に行くと――
 そこは、もう既にもぬけの殻だった。あの少年も、彼のポケモンらしいグラエナもサーナイトもいなくなっている。
「ジュンサーさん・・・」
 いつの間にか、ジュンサーのすぐ傍にジョーイが来ていた。
「ジョーイさん・・・・・・」
「やっぱり、あの子達には色々と訳があったみたいですね・・・」
 少ししてから、ジョーイは言った。
「『すごいキズぐすり』を、人目に付きそうな所に、袋と一緒にわざと置いといたんです」
「・・・!?」
「あの子達、もし・・・・・・もし、私が考えているとおりだったら、きっとこの場所にはずっと留まっていないと思ったんです・・・。きっと、また戦いに 戻っていくだろうと・・・」
「それで・・・置いといたのね」
「はい・・・」
 ジュンサーは、仕方ないなという顔でジョーイを見た。
「きっと、私の考えている事も、貴女と同じね。―――今の話は、聞かなかった事にするわ」




 Aチームは、遅々とした足取りではあるが、セキチクシティへ向かって歩い ていた。
 ・・・・・・が。
「あ〜・・・オイラ、もうダメ・・・」
 遂にあかつきがへばってしまった。道端に座り込んで武器を置くと、そこからもう動こうとしない。
「しっかりして下さいよ!」
 ヒメヤはあかつきを叱責するが、それでもあかつきは動く気は無いらしい。
「今日はここで休もうよぉ〜」
「あかつきに賛成〜・・・」
 悠もそう言い、ヒメヤの方を見た。
「俺は全然疲れてないけど?」
「・・・話をややこしくするなってば澪亮さん・・・」
 反論する気力もないらしい。
 ヒメヤは、バク次郎達の方を見た。
「・・・仕方ないッスね。ここで全員へばったら、元も子もないし・・・しばらく、ここで休みましょう」
「バク次郎に賛成っ!!」
 あかつきが嬉しそうに言い、早速道端の草むらに寝転がる。
 それぞれ皆が、思い思いに休もうとしていた・・・が。
 この世界は、どこまでも反逆者が嫌いらしい。

 ゴウッ!!

「わぁっ!!?」
 突然、『ほのおのうず』が一行を襲った。普通の赤や黄色じゃない。・・・・・・青色だ。
「休んでる暇なんか無いぜ! ・・・いや、ここでもう永遠にお休みかな?」
「誰だ!?」
 澪亮の妥当な問いに、そのポケモンは木陰から姿を現した。
 炎が蒼い・・・色違いの、ポニータだ。
「どうせ知っても、俺が去った後に、お前らに俺の名を使う機会は永遠に来ないから教えてやる。俺の名はクラッシュだ」
「・・・まさか、『ドリームメーカー』の手先か・・・!?」
「手先という言い方は気に入らないが・・・まあ、そんなところだ」
 クラッシュの青い鬣は、どんどん明るく大きくなり始めていた。
「――っ、みんな、伏せろ! 次が来る!!」
 ヒメヤの声は、一歩遅かった。
 クラッシュは、ものすごいスピードで『かえんぐるま』を繰り出し、炎の苦手なノクタスちゃんを襲った!
「ギャアアアアッ!!」
「っ、ノクタスちゃん!」
 ノクタスちゃんは遠くへ吹っ飛ばされた。バク次郎とディグダマンが慌てて駆け寄る。
「・・・前にもこんな事があったような・・・・・・バ、バイバイキン・・・」
「おい、しっかりしろ!」
「さあ、次はお前だ!」
 クラッシュは、笑い声とも取れるような声をあげ、再び『かえんぐるま』の体制をとった。標的は、もう一体の炎が苦手なポケモン――ジュプトルの、ヒメヤ だ。
「ヒメヤさん!!」
「解ってる!」
 クラッシュが『かえんぐるま』を繰り出したその瞬間、ヒメヤは『こうそくいどう』を使用していた。
 それでも、『かえんぐるま』を避けたのは、かなりすれすれの所でだった。
「くっ・・・! スピードを上げる技でギリギリか・・・!」
「ふん、『こうそくいどう』とはやるな・・・。だが、次は避けられないぞ!」
 そう叫び、クラッシュは消えた。・・・いや、早すぎて消えたように見えただけだ。クラッシュは―――
「!!」
 上にいた。
「くらえ、『とびはねる』!」
 咄嗟の事で、ヒメヤも上手く反応できなかった。完全には避けられず、蹄がかする。だが、かすっただけとはいえ、ダメージは大きかった。
 ポニータの蹄は、ダ イヤモンドの十倍固いといわれているのだ。その上、『とびはねる』の技タイプは、飛行。効果は抜群だった。
「っ・・・!!」
 ヒメヤは立ち上がろうとしたが、体に上手く力が入らない。
「まさ、か・・・っ」
「そう。『とびはねる』は相手をマヒ状態にする!」
 クラッシュは、『かえんぐるま』でヒメヤに突進する!

ドォォォン・・・!

 が。
「っ!?」
「そう簡単に、仲間をやられさせるわけにはいかないッスからねぇ!」
 バク次郎が、同じ『かえんぐるま』でクラッシュを止めた。
 クラッシュの顔が、一瞬焦ったように見えた。が、次の瞬間、クラッシュはニィっと笑っていた。
「お前、俺の特性を知らないわけじゃないだろうな? 俺の特性は、『もらいび』だ!!」
「! しまっ―――」
 バク次郎が、得意技でクラッシュを止めたのがまずかった。クラッシュの炎は、まるでバク次郎の炎を奪っているかのように、ますます勢いを強める。
 当然、『かえんぐるま』同士の押し合いには・・・クラッシュが勝った。
「バク次郎!」
「くそっ!!」
 マヒ状態で動けないヒメヤの前に、悠と澪亮、あかつきが立ちはだかる。
「ディグダマンは、みんなの介抱を!」
「分かった!」
「ふん、疲れきったお前らに、何が出来るって言うんだ!」
 悠は、頭の中で必死になって考えていた。
(こいつは頭がいいみたいだ・・・全員いっぺんに倒そうとしないで、自分が倒せそうな人から順番に倒していってる・・・反撃を許さない、あのスピード で・・・)
 どうやったらクラッシュに勝てるのだろう?
 ・・・だが、悠の思考は、もう三秒も続かなかった。
 突然、上に誰かが落ちてきたのだ。
 ちょっと前にもあったシュチュエーション。
「ぐはぁっ!!」
「!?」
「いてて・・・」
 続いて、その傍に落ちた影が二つ。
「痛っっ!! ・・・もうちょっと、下のほうに降り立って欲しかった・・・・・・」
「わっ、ごめん! 223さん、大丈夫ですか!?」
 関西の訛りの強い少年と、『テレポート』の使い手。
 そしてもう一人、悠の上に落ちた誰かは・・・ぱっと悠の上から飛びのいた。
「わ、ごめんなさい! ・・・・・・あれ?」
 一日目の夜にも、悠の上に落っこちたポケモン。
「ふん、土壇場で仲間登場、か・・・」
 223と、愛と、由衣。
「3人とも、無事だったんですね!」
「・・・あんまし、無事じゃないけどな・・・」
「だが、何人増えたって一緒だよ!!」
 クラッシュが吠える。
 その声と同時に、クラッシュの傍に何かが降り立った。

「あんたは・・・・・・!」   
 宿敵の姿を認め、由衣は歯軋りした。
 クラッシュの傍らに降りてきたのは、カールだったのだ。
「ふん、生きていたのか・・・お前を殺すためにサイモンを向かわせたのだが・・・運のいい奴だ」
 それから、カールは辺りを見回すと、こう言った。
「残りは、マッスグマ、ワカシャモ、サーナイト、マッスグマ、ゴース、妙なディグダ、そしてグラエナと人間・・・。もはや私に出る幕は無いようだな、ク ラッシュ」
「お任せ下さい、カール様」
 カールは頼もしそうにクラッシュを見てから、悠達に向き直った。
「お前達に伝達事項があってきた。われわれ『ドリームメーカー』が預かっている、瑞というブラッキーは――『人質』としてではなく『ダークポケモン』とし て預かっている!!」
「!!?」



・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−・−
本当は最初、この場面で終わらせるのは第3章のつもりだったんです・・・(ぇ
でも見積もりが甘く、そんな事すると一ページに表示される量がもんのすごく長くなってしまうんで、ずっと右のバーの長さで分けていたら・・・こうなりまし た;;
今回の勝手にエピソード(名前付けんな)は、前回に引き続きセキチクジョーイ&ジュンサーの会話。まぁあんなエピソードを前回付け加えたばっかり ですし・・・。勿論由衣は盗みなんて慣れてませんから、短時間で盗むんだったら盗まれる側に準備があったんじゃないか・・・なんて思いまして(苦笑
・・・というかこれ、下三分の一くらいはほっとんど私が参加して書いた部分なんですよね・・・;; ポニータの蹄がダイアモンドの10倍硬いというのは、 ちゃんと根拠があります。確か、FRかLGのどっちかのポケモンずかんの説明に・・・・・・(ぁそ
今回一番楽しかったのは、ダーク化した後に、元の自分とダークポケモンの間を行き来するRXの描写です。元々こんな描写はあんまりなかったんですが、その 描写を書き始めたら楽しくなって、瞳だの声だの笑い方だの沢山付け加えちゃいました(逝
あとちなみに、あかつきさんの名前がほんとは「あかつき!」だという事はちゃんと分かっております。「!」を入れると読みにくいかな、ということで省略さ せてもらってるだけです・・・。
それからもう1個言っておくと・・・私、本物はこんなに女の子言葉話しません・・・・・・;; プロフィールの所にあったでしょ、見た目以外なら男で通用 するって(爆
楽しいから直してないですけどvv(何が楽しいんだ

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